[実験室] 練習中継の閲覧から、リモートアンサンブル参加へ
●吾郷が練習を中継するワケ
オールアリオンには、演奏会や都内の練習など、遠隔地から参加いただけるOBがたくさんおられます。これらのOBの皆さんが毎回東京まで来なくても、リモートで東京での練習の雰囲気が感じられたらという想いで、練習のビデオ中継を実施していました。
●今までの練習中継での問題点
練習中継について、スタート時はFacebook Live にて生中継をすることで、遠隔地の方にも練習風景をご覧いただいたり、中継終了後のアーカイブにて練習を欠席された方の復習用として活用いただいておりましたが、約3時間の中継を行うことでの、パケット通信費や録画デバイスの連続撮影による電池持ちなどの問題を抱えております。また、中継実施者が練習を欠席しにくいという問題もありました。(多少体調が悪くても参加しないと的な)
現在は、リアルタイムでの閲覧者の減少から、録画→編集後のビデオ公開に切り替えており、リアルタイム性にも欠けておりました。
しかし、中継の一番の問題点は映像記録・共有で終わってしまっていることであり、終局目指している「遠隔地からのアンサンブルへのリアルタイム参加」には程遠いのが現状でした。
●リモート会議ソフトの活用の問題点
コロナ禍で一世を風靡したリモート会議ソフトは、あくまでも会議ソフトであり、音楽のアンサンブルを行うことなどは想定していないため、回線速度が速くても遅延(レイテンシー)の発生することが前提であり、リアルタイム合唱(合奏)には適していません。このためリアルタイム参加はできません。
●SYNCROOMについて
YAMAHAが昔から開発している、オンラインでのリアルタイムアンサンブルを可能とするソフトNET DUETTO が装いを新たにSYNCROOMとして公開されました。前身のNET DUETTO ではスマホでの参加ができなかったため、PCと高速なインターネット回線を用意する必要がありましたが、SYNCROOMでは、β版ながらもAndroid版が用意されたことから、Androidスマホをお持ちの遠隔地の方の参加が可能となります。
SYNCROOMは、バンドでのリモートアンサンブルを念頭に開発されているため、同時の参加(ROOMへの入室)が5名までに制限されています。ROOMは2つ連結することができるため、最高でも遠隔参加は10名までの制限もあります。ですが、まずはやってみようと思っています。
今後練習が再開され次第、SYNCROOMでのリアルタイム参加が、実用的なものなのかというものを実験してまいります。手元のLTE対応Android+自宅の光回線では、さほどレイテンシーを感じずに通信でバンド演奏はできております。毎回の準備は厳しいかもしれませんが、先生練習など重要な練習にはリアルタイムでのアンサンブル参加ができるようになるといいですよね。
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